クリニカル・インディケーター

QIプロジェクト2013 ー 2014年フィードバックデータ

QIプロジェクト2013 ー 2014年フィードバックデータ

当院は2013年度より、日本病院会のQIプロジェクトに参加しています。2013年度は226病院、2014年度は292病院、2015年度は326病院が参加しています。QIプロジェクトは、「自院の診療の質を知り、経時的に改善する」ことを目的とし、医療の質を測定、評価、公表するための指標の検討と各病院でPDCAサイクルを病院の運営管理の手法に組み込むことを促す役割を担っています。当院では、TQM委員会が中心となって医療の質に関する臨床指標(CI:クリニカルインディケーター)を審議し、旭川赤十字病院の医療の質向上を推進しています。

この度、日本病院会より「2014年度フィードバックデータ(集計データ)」が届きましたので、2013年度と比較できるように資料を作成しました。

外来患者満足度調査を旭川赤十字病院では年1回実施しています。 外来患者さんで満足と答えた方が2013年では48.9%でした。2014年では、5.8ポイントアップし54.7%でした。この数値に関しては他の医療機関と比較することは必ずしも正しくないと考えられます。毎年自院で取り組みを行うとともに、満足度調査も繰り返し実施しこの数値を改善するよう努めます。

同じく外来患者さんで満足またはやや満足と答えた方は、2013年では87.8%でした。 2014年では3.9ポイントアップし91.7%になりました。この数値に関しては他の医療機関と比較することは必ずしも正しくないと考えられます。毎年自院で取り組みを行うとともに、満足度調査も繰り返し実施しこの数値を改善するよう努めます。

入院患者満足度調査を旭川赤十字病院ではすべての入院患者さんに対して行っています。 2013年に満足と答えた方は67.3%、2014年では68.2%となりました。この数値に関しても他の医療機関と比較することは必ずしも正しくないと考えられます。毎年自院で取り組みを行い、満足のいく入院生活が送れるよう改善に努めていきます。

同じく入院患者さんで満足またはやや満足と答えた方は2013年で93.5%、2014年では95.2%という結果になりました。 この数値に関しても他の医療機関と比較することは必ずしも正しくないと考えられます。毎年自院で取り組みを行い、満足のいく入院生活が送れるよう改善に努めていきます。

死亡退院患者率は退院患者に占める死亡患者の割合です。取り扱う患者さんの重症度や疾患の種類によって値は変わってきます。医療機関の診療内容を反映している指標ととらえることも出来ます。他の医療機関と比較することは難しい指標ですが、当院はほぼ平均的な値といえます。

入院患者が転倒したりベッドから転落したりする事故は、医療安全推進室に報告されるインシデントレポートでほぼ3分の1を占めるくらいに多いものです。入院患者が高齢化しておりj転倒転落を起こしやすい患者さんは今後も増加していきます。転倒転落により怪我をして新たな医療行為が発生したり、入院期間が長くなることは避けなくてはなりません。旭川赤十字病院では転倒転落事故の防止に力をいれています。他の医療機関に比べて転倒転落発生率は明らかに低くなっており日頃の取り組みが反映していると考えられます。レベル2以上およびレベル4以上の損傷発生率も全国の水準かそれ以下を維持しています。今後も、転倒転落防止への取り組みは継続して実施していきます。

入院後の褥瘡発生は看護の質を図る指標のひとつです。最近は看護のみならず栄養管理を含むチーム医療の指標とも考えてれています。当院の褥瘡発生率は全国の水準にほぼ一致しています。

近年、医療機関は病院完結型医療から地域完結型医療へと舵を切っています。紹介患者が多いことは地域の医療機関から信頼され、良好な連携関係が構築されている医療機関であることの証ともいえます。旭川赤十字病院は地域医療支援病院として紹介率向上に努めています。今回の結果もそれを反映したものとなりました。これからも紹介率向上、逆位紹介率向上に努めていきます。

尿道留置カテーテル使用の多さは取り扱う患者さんの種類・重症度の影響を受けます。従って、病院間で比較することは難しいと考えますが、当院ではほぼ全国平均の使用率となっています。感染防止の観点からは、尿道留置カテーテルの使用は少ない方がよいと考えられます。漫然と入れ続けない様、院内でのルール作りが大切です。

旭川赤十字病院は救命救急センターを有しており、地域の救急医療の要として自認しています。「断らない救急」をスローガンとして日々取り組んでいます。100%受け入れることが理想ですが、連続して救急患者が来てERの能力を超えるなどの理由によりどうしても不応需は発生します。当院の応需率は全国水準を上回っていますが、さらに不応需を減らすべく努力していきます。

手術時における予防的抗菌薬使用は、メスを入れるときに十分な血中濃度となるよう手術開始1時間以内に投与し、術後は漫然と使用しないことがよいとされています。旭川赤十字病院では、ほとんどの手術で術前投与が守られています。術後24時間以内に投与を中止することも推奨されていますが、これに関しては他の医療機関での実施率は必ずしも高くありません。当院では半数以上の症例で24時間以内に投与を停止しており、他の医療機関と比較して高い方に位置しています。今後はこの数値をさらに高めるとともに、術後感染が起きていないことを確認する作業も行っていくつもりです。

手術時における予防的抗菌薬使用は、メスを入れるときに十分な血中濃度となるよう手術開始1時間以内に投与し、術後は漫然と使用しないことがよいとされています。旭川赤十字病院では、ほとんどの手術で術前投与が守られています。術後24時間以内に投与を中止することも推奨されていますが、これに関しては他の医療機関での実施率は必ずしも高くありません。当院では半数以上の症例で24時間以内に投与を停止しており、他の医療機関と比較して高い方に位置しています。今後はこの数値をさらに高めるとともに、術後感染が起きていないことを確認する作業も行っていくつもりです。

HbA1cは血糖のコントロールを評価する指標となります。7.0%未満にコントロールされることがよいとされていますが、一部には低血糖を招く危険からそれ以上の値でのコントロールを行う場合もあります。全国の中央値は50%程度であり半数が7.0%を上回っていることになります。当院の値は全国の中央値と同じかやや下回っています。当院は地域連携を進めているため軽症な患者さんが少なく、重症の糖尿病患者さんを多く診ていることが全国の中央値を下回っている理由と考えています。大きく下回らなければ問題ないと考えられます。

退院後6週間以内の救急医療入院率は、退院が早すぎたために予定外の再入院をきたしていないかを評価する指標と考えられています。旭川赤十字病院の再入院率は全国水準と比べて低く、むやみに患者さんを早く退院させてはいないことが伺えます。

急性心筋梗塞に対するアスピリン投与は、虚血性心疾患再発の2次予防のための治療法として有効であるといわれています。実際の再発率をアウトカム指標としてとることが理想ですが、短期的に有効なデータを取得することが難しいためそれに代わるものとしてプロセス指標としてアスピリン投与率を見てます。消化管出血などの副作用の問題もあり、投与出来ない人もいるため100%を目指すものではありません。当院は全国平均と同じかやや低い投与率となっています。投与していない理由を確認し、診療内容が妥当かどうかの検証が必要となります。

前項と同様に急性心筋梗塞再発予防に寄与する薬剤投与を実施していることのプロセス評価です。旭川赤十字病院ではβブロッカーの投与が2013年では全国平均よりも低く推移していましたが、2014年では投与割合が改善しましたが症例数が少ないため、引き続き経過をみていく必要があると考えます。

前項と同様に急性心筋梗塞再発予防に寄与する薬剤投与を実施していることのプロセス評価です。旭川赤十字病院ではスタチン製剤の投与が多い傾向がみられます。

前項と同様に急性心筋梗塞再発予防に寄与する薬剤投与を実施していることのプロセス評価です。旭川赤十字病院ではACE・ARBの投与が多い傾向がみられます。

脳卒中の再発予防に関するプロセス指標の評価です。脳卒中患者のすべてに対して早期の抗血栓療法や退院時抗血小板療法が必要なわけではありません。病型により必要なものと必要でないものがあります。病型に大きな病院間格差がないという前提で他の医療機関と比較することができます。旭川赤十字病院は発症早期の抗血栓療法を行っている症例が多いことがわかります。必要な症例に抗血栓療法を行っていることが伺えます。退院時の抗血小板剤処方割合は全国平均に一致しています。病型割合が同じと仮定すれば必要な症例に抗血小板剤を処方していることが伺えます。

脳卒中が再発しないようにするためには予防が大切です。脳血栓やラクナ梗塞では抗血小板薬が有効とされています。脳梗塞でも脳塞栓の場合には抗血小板薬を使用しませんし、消化管出血が起きやすいなどの理由で抗血小板薬を使えない人もいます。従って、使用割合が100%を目指すものではありません。当院の使用割合はほぼ全国平均に同じです。

心房細動を有する脳卒中患者は、心房の壁在血栓に起因する塞栓が脳血管を閉塞させることが原因であることが大部分です。再発防止には抗凝固療法を行うことが高いエビデンスとしてガイドラインに記載されています。旭川赤十字病院では以前より抗凝固療法を積極的に実施しています。全国的にもこの考え方が浸透してきており、2014年の中央値が上昇しています。

脳卒中患者において発症早期からリハビリテーションを行うことは、機能回復に有用であることがエビデンスとして示されています。従って、これは脳卒中診療の質を測るうえで重要な指標です。旭川赤十字病院においては積極的に早期リハビリテーションを実施していることがわかります。

喘息患者に吸入ステロイドを使用することは有効な治療手段です。重症例で使用することが多くなります。旭川赤十字病院に入院する喘息患者は重症例が多いことからステロイド使用割合が高いことが推測されます。小児ぜんそくにおける経口・静注でのステロイド使用に関しては、症例数が少なく評価できないと考えています。

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