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旭川赤十字病院創立100周年記念

旭川赤十字病院創立100周年記念

旭川赤十字病院の誕生と成長の過程を振り返る  院長 牧野憲一

旭川赤十字病院は平成27年、創立100周年を迎えました。今回は病院の誕生と今日までの成長の過程を私なりの視点で振り返ってみました。

  • 1915年
    (大正4年)

    第1章 誕生

    旭川赤十字病院が誕生したのは1915年(大正4年)です。日本 赤十字社北海道支部仮病院として、当初は旭川ではなく札幌で誕生しました。私立逸見病院跡を買収し仮病院としてスタートしました。場所は時計台に近い北2条西2丁目でした。

    赤十字病院が仮病院としてスタートした後で、本病院の建築計画を作成し始めましたが、この時、北海道帝国大学に医学部が設置されその附属病院が出来ることが決まりました。そこで、赤十字病院の建築は札幌以外で行うことになりました。小樽と旭川から強い誘致要望が出されましたが、より積極的でより良い条件を提示した旭川に決まりました。1923年(大正12年)旭川に移転し、日本赤十字社北海道支部病院として12月1日に診療開始しました。

    1923年11月に旭川で完成した病院です。旭川初の鉄筋コンクリート工法による建物でした。旭川市民待望の大型病院の誕生を祝い、旭川市長が全市民に呼びかけて院長以下職員全員をニュー北海ホテルに招き歓迎会を開いたとの記録が残されています。如何に、地域に期待されていたか、ということを知ることのできるエピソードです。

  • 第2章 成長

     旭川赤十字病院は、開設時(大正12年)には内科・外科・産婦人科・小児科・耳鼻科の5診療科を有する152床の病院でした。それが、大正15年に眼科を加えて187床となり、昭和29年には結核病棟を増築して305床、翌年には精神科病棟を設置し405床となりました。その後、昭和31年に整形外科、32年に皮膚泌尿器を設置し、33年に総合病院 旭川赤十字病院と称するようになりました。尚、日本赤十字社北海道支部病院から旭川赤十字病院に変わったのは昭和18年です。

     旭川赤十字病院は4回の大きな増改築工事を行いましたが、最初の増改築工事により昭和41年に完成した建物です

  • 第3章 救急を主体とする高度急性期病院への歩み

     旭川赤十字病院は救急救命センターを有する道北の救急医療の要としての役割を果たしていますが、ここに至った経過に触れることにします。旭川赤十字病院は第5代院長 水上勝太郎先生(昭和38年~昭和62年)の時に大きく救急医療に向けて舵を切りました。

     昭和39年に救急告知病院の指定を受けると、昭和42年道北地区で初めて本格的に脳神経外科を開設しました。さらに、昭和45年に救急医療センターの指定を受け、昭和53年に北海道初の救命救急センターを開設しました。さらに、平成21年には道北ドクターヘリの基地病院となりました。

     平成26年度は4421台の救急車を受け入れましたが、救急外来からの入院患者は3523人と過去最高になっています。現在の救命救急センターです。

     病院の建物は平成元年に現在の外来棟が完成し、平成20年に入院棟が完成して現在の姿となっています。入院棟は災害拠点病院には不可欠となっている免震構造であり震度7の地震にも耐えることが出来ます。

  • おわりに

    旭川赤十字病院は地域住民の期待に応えるべく、そして、多くの人々のご支援により誕生しました。そして多くの人々に支えられて成長して来ました。そしてまた、多くの職員が地域医療を支えるべく尽力してきました。今を生きる我々職員は、この100年の歴史の中で先輩たちが紡いできた地域医療に対する高い志と、熱い思いを忘れることなくこれからも受け継ぎ、後世に伝えて行きましょう。

行事紹介

100周年記念誌の作成

旭川赤十字病院の創立100周年記念誌を作成致しました。

6月20日 旭川赤十字病院創立100周年記念特別講演・式典・祝賀会

平成27年6月20日(土)
会場:旭川グランドホテル

大勢の方にお集まりいただき盛大に行われました。

6月25日 井上 貴裕先生の100周年記念講演会

千葉大学医学部付属病院 病院長企画室長・病院長補佐・特任教授の井上 貴裕 先生にご講演いただきました。

100周年記念関連記事

管状器械マイクロ器械専用洗浄装置の寄贈について

この度、株式会社エッチ・ケイ・プランニング 代表取締役 片桐様より、当院創立100周年を記念し「Fun-Sou 管状器械マイクロ専用洗浄装置」をご寄贈頂きました。この装置は硬性内視鏡やマイクロ下手術で使用するマイクロ器械などの管状器械の内腔を洗浄する装置で、用手洗浄に伴う飛沫感染リスクが低減されます。今までは1台での運用でしたが、ご寄贈により洗浄装置が2台となりましたので、効率的に業務が行えるようになりました。ご寄贈頂きました片桐様、本当にありがとうございました。

100周年記念マドレーヌ

100周年を記念して、10月1日の開院記念日に焼き印を押した手作りマドレーヌを入院患者様に提供しました。

当院は大正4年10月に、北海道における初めての赤十字病院として札幌市内に開設され、大正12年に旭川市に移転しました。

現在の旭川赤十字病院

正面玄関とドクターヘリ

ドクターヘリ ヘリポート

アトリウム

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