手術支援ロボット「ダヴィンチXi」
当院では2021年12月に最新鋭の手術支援ロボット「ダヴィンチXi」を導入しました。導入してから医師・看護師・臨床工学技士からなるチームを結成し、地域の皆様へ最善の先進医療を提供できるように十分な準備期間をかけて院内体制を整え、2022年4月から運用を開始しました。現在は外科、呼吸器外科、泌尿器科においてダヴィンチXiを用いた手術を行っています。
ペーシェントカートと呼ばれるロボット本体とヴィジョンカートという助手用のモニター、サージョンコンソールと呼ばれる操作台で構成され、ロボット本体には3本のアームと1本のカメラが装着されています。鮮明な3Dカメラで体内を立体的に映し出し、手術を行います。手術支援ロボットでは手術機器の先端に関節が7個あり270°の可動域を有するため、執刀医の指・手の動きの通りに操ることが可能です。また、執刀医の手の震え(カメラで言う手ぶれ)が自動的に取り除かれて手術機器に伝達されます。これにより繊細かつ正確な手術操作が可能となります。
術者側の操作は直感的で手元の動きをアームの小さな動きに反映したり、手ぶれが伝わらなかったり、術野を拡大して観察できたりと従来の内視鏡外科手術に比べて、より精緻な手術が可能になります。それは手術を受ける患者さん側に以下に挙げるメリットが期待できます。
メリット1:術中の出血量が少ない
術中の出血量は開放手術と比べると極めて少量で、輸血する例はほとんどありません。
メリット2:開腹手術と比べると極めて小さい傷口で手術が可能
メリット3:術後の痛みが少ない
メリット4:回復が早い
メリット5:臓器の機能を温存しやすい
病名や患者さんの病態によって適応になる場合とならない場合があります。
詳しいことは主治医へご相談下さい。
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