外科
診療科の概要
当科は常勤医師6人で診療を担当しています。消化器疾患全般から乳腺疾患に対する外科治療を広く行っています。各関連学会指導医・専門医が複数名在籍しており、診療の質・手術の質の向上に努めています。
当科では低侵襲な腹腔鏡下手術、ロボット支援下手術を積極的に導入しております。救命救急センターが設置されていることから緊急手術を必要とする疾患にも365日24時間体制で対応しています。
主な対象疾患
- 急性虫垂炎
- 原則として腹腔鏡下手術を行っています。画像上膿瘍形成を認める症例では保存的治療で炎症を鎮静化した後手術を行う場合があります。(intervalappendectomy)
- そけいヘルニア
- 腹腔鏡下ヘルニア修復術を第一選択としています。前立腺癌根治術など下腹部の手術既往がある場合は前方アプローチで対応することがあります。
- 胆石症
- 腹腔鏡下手術を原則としています。発症72時間以内の急性期症例にも可能な限り対応しています。
- 乳癌
- 症例に応じて乳房温存手術も行っております。臨床上明らかなリンパ節転移を認めない症例に対してはセンチネルリンパ節(最初に転移が成立するリンパ節)生検を行い、腋窩リンパ節廓清の適応の縮小化を図っています。
- 胃癌
- 2021年の胃癌切除症例は約40例でした。そのうち約9割の胃癌に対し低侵襲な腹腔鏡下手術で手術を行っています。また、可能な限り胃全摘は回避し、根治性は担保しつつ、機能温存を目的とした幽門側胃切除や噴門側胃切除を積極的に行っています。
- 大腸癌
- 2021年の大腸癌切除症例は約120例でした。現在、約7割の大腸癌に対し、最新鋭機であるダヴィンチXi(da Vinci Xi surgical system)によるロボット支援下手術を行っています。他の3割は腹腔鏡手術で行っています。直腸癌に対しては可能な限り肛門を温存する手術を積極的に採用しています。
- 肛門疾患
- 痔疾患など肛門領域の診察・治療も行っております。「ALTA4段階硬化療法(ジオン注射)」実施資格を有する担当医もおり、痔のタイプによっては切らずに注射で、短期間で治療することも可能です。
- 肥満症に対する減量手術
- 糖尿病、高血圧、高脂血症、睡眠時無呼吸症候群のいずれかを伴う肥満症に対する減量手術を行っております。現在、道北では唯一の認定施設となっております。適応患者様には保険診療で手術を受けて頂くことが可能です。
肥満症に対する減量手術についてのページ
施設認定
日本外科学会外科専門医制度修練施設
日本消化器外科学会専門医制度修練施設
日本消化器外科学会認定医・専門医制度関連施設
医師紹介
診療・手術実績
手術実績:2019年度
計 | 鏡視下手術 (再掲) | |
---|---|---|
食道 | 4 | 4 |
食道悪性腫瘍切除術 | 4 | 4 |
胃・十二指腸 | 56 | 41 |
胃悪性腫瘍手術(胃切除術) | 29 | 22 |
胃悪性腫瘍手術(胃全摘術) | 7 | 5 |
胃・十二指腸縫合術 | 7 | 6 |
バイパス術 | 10 | 6 |
その他 | 3 | 2 |
小腸・結腸 | 218 | 165 |
結腸悪性腫瘍手術 | 83 | 77 |
結腸切除術 | 6 | – |
虫垂切除術 | 55 | 53 |
小腸悪性腫瘍手術 | 3 | 2 |
小腸切除術 | 10 | 5 |
腸管癒着症手術 | 9 | 6 |
十二指腸乳頭部手術 | 4 | – |
その他 | 48 | 22 |
直腸・肛門 | 32 | 20 |
直腸悪性腫瘍手術 | 17 | 17 |
痔核・痔瘻・肛門周囲膿瘍手術 | 9 | – |
その他 | 6 | 3 |
肝 | 11 | 7 |
肝切除術(部分切除) | 11 | 7 |
胆 | 82 | 71 |
---|---|---|
胆嚢摘出術 | 77 | 71 |
胆嚢悪性腫瘍手術 | – | – |
胆管悪性腫瘍手術 | 2 | – |
総胆管-消化管吻合術 | 3 | – |
膵 | 16 | 2 |
膵頭十二指腸切除術 | 9 | – |
膵体尾部切除術 | 7 | 2 |
バイパス術 | – | – |
脾 | 1 | – |
脾摘出術 | 1 | – |
消化器その他 | 73 | 50 |
腹部ヘルニア手術 | 61 | 47 |
汎発性腹膜炎手術 | 12 | 3 |
乳腺 | 45 | – |
乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術) | 18 | – |
乳腺悪性腫瘍手術(乳房温存術) | 13 | – |
乳腺腫瘍摘出術 | 14 | – |
外傷手術 | 5 | – |
その他 | 58 | 20 |
総計 | 601 | 380 |