補助事業
一般社団法人日本損害保険協会寄附金による令和2年度交通災害等救急医療機器整備事業
2020年8月、一般社団法人日本損害保険協会寄附金により、超音波診断装置を整備いたしました。装置はフィリップス社製のEPIQ Elite。
本機器は3Dエコーが撮影可能で、主に心臓エコー撮影に使用しており、心臓弁膜症等の診断に役立っております。また、鮮明な画像が撮影できることから、迅速な対応が必要な救急対応時や、連携医療機関への画像提供の際にも非常に有用な機器となっております。
2021年5月20日 16:23
一般社団法人日本損害保険協会寄付金による平成30年度交通災害等救急医療機器整備事業
2018年8月、一般社団法人日本損害保険協会寄付金によりMRI装置を更新しました。装置はHITACHI社製ECHELON Smart1.5T。当院には救命救急センターがあるため、脳梗塞超急性期の患者様が多数運ばれてきます。脳梗塞超急性期の確定診断には、救急疾患の初期段階での状態を客観的に記録できる画像診断が必須です。特にMRIは拡散強調画像(Diffusion)により虚血による非可逆的な組織障害を最も早期に確実に検出し、さらに造影剤を用いることなく主幹部から皮質枝の血流途絶を評価(MRA)できることから、脳梗塞超急性期に有用な診断法です。特に脳梗塞超急性期の患者様の場合、意思疎通が出来ない、体動があるなどMRI検査に時間を要する案件が多数起きていました。画像診断の結果でその後の治療方針が決定されますので、体動による撮り直しなどで時間を要するのは避けたい実情がありました。この装置は体動補正技術も充実しておりMRA撮像に体動補正が併用できるので取り直しを軽減できる可能性が増えました。したがって最終梗塞が完成する前の早期の確実な診断に加え、脳卒中専門医に有益な病態情報を提供できます。地域医療の充実に寄与できる医療機器です。
2018年10月20日 16:04
一般社団法人日本損害保険協会寄付金による平成26年度交通災害等救急医療機器整備事業
2014年8月、一般社団法人日本損害保険協会寄付金により移動型デジタル式汎用Ⅹ線透視システム(外科用モバイルCアーム)を整備しました。装置はシーメンス社製ARCADIS Avantic。モバイル装置ではシーメンスの最新Cアームです。当院には救命救急センターが設置されていて2009年からはドクターヘリ事業が開始され、交通外傷をはじめとする高度な救急医療を担っています。この装置は交通外傷時の整形外科による骨接合術、放射線科による内臓損傷や骨盤骨折時等の動脈出血に対しての血管内治療、心臓血管外科によるステントグラフト内挿術等様々な疾患に対して用いられています。この装置の最大の利点は、据え置き型と違い手術室で使用できることで、よりクリーンな環境で行えること、急変時の搬送リスクの低減が図られること、スタッフの移動が少なくて済むことなどがメリットに挙げられます。近年DSAは血管内治療で使用されることが多く手術と併用されることでさらに高度な治療が可能となっています。この装置は高画質で操作性が良く、長時間透視に十分対応できる機器として医療機能の向上や救急医療の充実に寄与できる医療機器であります。
2014年12月 1日 09:00
社団法人日本損害保険協会寄付金による2012年度交通災害等救急医療機器整備事業
日立アロカメディカル/超音波診断装置ProSound α7
この度、上記補助金により手術室専用の超音波診断装置ProSound α7(日立アロカメディカル)が導入されました。本装置は診療技術部臨床工学課による中央保守管理を行っております。これまで術中に使用される超音波診断装置は、各科が必要に応じて外来や病棟より持参しておりました。このため多忙を極める手術科医師が装置の手配や移動を行うことが常であり、医師負担軽減のためにも中央管理による手術室専用の超音波装置の購入が期待されていました。また、手術室スタッフにおいては使用するプローブの管理、滅菌、装置の操作など借用機器として何かと気を使うことがあったと思います。この度、各科が希望するプローブを可能な限り備えるようにしました。9種類のプローブに2種類の穿刺用金具を備え、外科、泌尿器科、心臓血管外科、麻酔科で使用されております。これらのことが少しでも改善されると期待しております。
当院は救命救急センターを併設しており、多数の交通外傷を含めた救急患者を治療しています。超音波診断装置は救急外来、HCU,ICUに備えており、各科専門医による診断に活用されています。一方、緊急手術となった場合には手術室に常備された超音波装置が無いことで、緊急に医師がICUより移動させるということがありました。交通災害等救急医療事業への補助により同装置が導入され、この点からも素早い対応が可能となりました。
超音波装置は色々な分野で応用が期待されており、手術室でも使用頻度も増加することが予想されます。
日立メディコ社/Sirius Star Mobile (シリウス130HP)
シーメンス社/モビレットXP ハイブリッド
この度上記の補助金により、1994年8月に導入された移動用X線撮影装置2台が老巧化のため更新いたしました。移動型X線装置は、院内回診撮影や緊急時の病室内での撮影等日常業務においても有用性に欠かさないものです。また、移動時のスムーズな走行性やベットサイドでの操作性や安全性、機能性等が求められます。
今回更新した2台は、日立メディコ社製 Sirius Star Mobile (シリウス130HP) とシーメンス社製モビレットXP ハイブリッドで,コードレスインバーター式移動型X線撮影装置です。
この装置の特長としては、見た目のデザインだけではなく、操作する側にはより使い易くまた被検者もリラックス出来る”易しさ”と”優しさ”を盛り込んだ撮影装置です。静音設計のヂュアルモータードライブ方式による静粛性とスリムなボディーで自由自在に運転が出来る操作性を兼ね備えています。又、管球照射口が思い通りに伸びるパンダグラフアーム方式による様々な撮影ポジショニングが可能でさらに、高出力・小焦点・短時間でシャープな画質を実現しています。また、静止させることが困難な乳幼児や救急患者等の短時間撮影が可能な為、幅広い被検者の撮影が可能となり、医療機能の向上及び救急医医療の充実に期待できる医療装置です。
競輪公益資金補助事業により超音波画像診断装置”アプリオ”が導入されました
この度,平成21年度競輪公益資金補助事業により最新のハード・ソフトを備えた超音波画像診断装置“アプリオ”が導入されました。
近年、増加している生活習慣病の予防を目的に健康診断が行なわれていますが、内臓肥満型の健康管理では、腹厚だけでなく腹部超音波検査をすることにより 肝臓・胆嚢・膵臓・ 腎臓・脾臓の異常の有無を観察し疾病も鑑別することができます。
頚動脈超音波検査では、簡便で視覚的に動脈硬化の診断が出来るので、全身の動脈硬化の程度を表す指標を評価することができます。超音波検査は被曝も痛みもありませんので、年月を追って動脈硬化の経過観察を簡単におこなえ、食生活の改善や運動療法、投薬などによる治療方針の決定に役立ちます。悪性腫瘍疾患においても、分解能と鮮鋭度の高い画質が得られる為、検査の精度が向上し早期発見が期待できます。乳腺・甲状腺領域のエコーでは、プローブの圧迫動作により病変部位の硬さを映像化することが可能になった為、悪性腫瘍の判別(Elastography)や、これまでエコー検査では視認の難しかった微小石灰化の描出(Micro Pure Imaging)を容易に行う事が出来るようになりました。腹部エコーでは、肝腫瘍の良悪性の鑑別やRFA治療後の効果判定には造影剤(ソナゾイド)による検査が可能になりました(Radiology CHI)。
新しい機能として、従来は造影検査の輝度保持表示機能(MFI)を使用した場合、呼吸等による体動からのアーチファクトが発生し画像の劣化が問題となっていましたが、体動をリアルタイムに補正する事により動きによるアーチファクトを低減した明瞭な画像を得る事が可能となりました(Image Stabilizer)。
今回、新しい装置を整備する事で、高画質な医療画像が取得できるため、精度の高い診断が可能になり、患者様・健診者・地域連携など開業医の先生方へのニーズにも答える事ができると思います。
文責 放射線科
2009年11月10日 14:02