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研修医の広場

地域研修について

 みなさんおはようございます。
 旭川赤十字病院 初期研修医の佐藤孔明です。今回は地域研修についてお話ししましょう。

 学生の方向けに説明しますと、日本の初期研修制度ではある程度必修でローテートする科が決まっています。それに加えて、それぞれの病院でアレンジしているわけですね。ちなみに当院は、自由なローテーションがウリなので、国の定められた必修部分以外はほとんどすべて自由選択になっております。

 話を戻しますとこの地域研修というのは、2年目に1か月(4週間)間ローテートすることが必修となっています。旭川赤十字病院の地域研修で選択できる病院はいくつか種類がありますが、先月私がお世話になりました松前町立松前病院での研修について紹介したいと思います。

 松前町とはどこかといいますと、この辺ですね(下図参照:by google map)函館よりも南で、道内ですが青森に近いためテレビをつけると青森ローカルが流れます。

 松前公園では満開の桜に囲まれた松前城を中心に観光客で一杯になります(今年はCOVID-19の影響で観光客はいませんでした)。

 比較的近い函館ですら車で2時間ほどかかる距離なので、できる限り松前病院で完結した医療が求められます。

 そのため松前病院で勤務している先生方は内科外科小児科・・・専門に関係なく診療しています。研修医も一部の外来と救急外来、病棟を担当させていただきますが私自身も一か月で肺炎(呼吸器内科)、便秘(消化器内科)、脱水→急性腎障害(腎臓内科・泌尿器科)、脳梗塞後の後遺症(神経内科・脳神経外科)、関節炎(整形外科)、熱傷(皮膚科・形成外科)など専門領域に関わらずいろいろな患者さんを主治医として担当させていただきました。

(左:マダニを摘除している筆者 右:ダニツイスター® by amazon)

 勤勉な学生の皆さまならお気づきでしょうが、いわゆるCommon Diseaseが中心です。もちろん旭川赤十字病院での研修でも、それら患者さん・疾患は診ることはできますが、それぞれの専門家がそろっているためすぐにコンサルトすることが出来ます。
一方松前病院では自分で調べて考え、上級医と相談し、判断しなければならないため、医師としての技量が大きく成長するのが分かります。
 こうして松前病院で主治医として入院から退院まで勉強してきたことが、今、旭川赤十字病院に戻ってきて様々な場面に活きています。
 旭川赤十字病院の地域研修で選択できる病院は他にもありますが、私は優しい指導医と共にCommon Diseaseを中心として、いろいろな患者さんを主治医として担当できる松前病院を選択して正解だったと思っています。
 最後に、研修中の写真をいくつか紹介して終わろうと思います。

松前温泉です。かなり森の中にあります。

道の駅でのまぐろ丼です。写真では伝わりにくいですが、ものすごい肉厚です。

松前公園から見た町の景色です。

院長先生に蝦夷寿司というお寿司屋さんの出前を取っていただきました。どれもレベル高かったです。アワビがコリコリでした。

 松前町の薬局で中学生向けの自習塾をやっています。そこで特別講演を依頼されて張り切っている元塾講師の筆者ですね。

 学生の皆さまはこのご時世、何かと忙しいとは思いますが是非ともいいお医者さんになってくださいね、間違いなく楽しいことがたくさん待っていますよ!

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