研修医の広場

当院の研修で取得できる資格+α

 こんにちは。旭川赤十字病院初期研修医2年目の荒嶽(あらたけ)です。
今回、研修医日記の担当の順番が回ってきて何を書こうか迷いましたが、研修医の生活や研修の風景は他の研修医の方が書いて下さっていてイメージがつかみやすいと思うので、
今回は当院の研修で取得できる資格(ただし自分で希望し応募することが必要なので注意して下さい)に関して記載したいと思います。
 私は研修を行うにあたり、せっかくなので多くの経験をしたいと思い、休日などを利用し積極的に勉強会に参加しました。なかなか休日に勉強するのは大変ですが得るものも非常に多かったと実感しています。また、院外の研修を経て感じたのですが当院は資格を取るのには非常に恵まれた環境で、資格の受講料等を補助して下さいます。受講料は高額なものもあるので、補助をして下さるのはとてもありがたいですね。ではさっそくいくつか紹介したいと思います。

●ICLS(受講料、教科書代等の補助あり)
日本救急医学会策定の医療従事者のための蘇生トレーニングコースです。突然の心停止に出会った時にどのように対応すべきか、ということをコースの学習目標としています。当院では入社したての4月末に旭川市で行われる講習会に全員参加します。
まだほとんど患者さんを診ていない時期であるため、実感は湧きにくいと思いますが学生時代に勉強したことを活かして臨みましょう。
受講料、教科書代は当院から補助があります。
当院や旭川市内の病院で行われます。所要日数1日。
資格の有効期限なし。

●BLS(受講料、教科書代等の補助あり)
American Heart Association(AHA)が主催している一次救命処置に関する資格を取得するための講習会です。医療関係者はもちろんのこと、学生等も受講することができます。研修していて、心肺停止の患者さんに対して胸骨圧迫の判断をいかに早く行うかが重要だと実感しています。bystander(救急現場に居合わせた人、発見者や同伴者等)が早急に胸骨圧迫を行っていると助かる確率がぐっと上がります。この資格は取っておいて損はないと思います。講習会は実技メインです。
料金は受講料16500円、教科書代4000円程度、ポケットマスク等2000円程度(2019年10月現在)。
所要時間は約5時間。
資格の有効期間は2年間。旭川をはじめ、北海道や全国各所で行われています。

●ACLS(受講料、教科書代等の補助あり)
BLSと同じくAHAが主催しているもので、二次救命処置に関する資格を取得するための講習会です。ACLSは、BLSだけでは心拍が再開しない人に対しての薬剤投与、気管挿管といった高度な心肺蘇生法が含まれます。BLS同様に、医療関係者や医学生等の学生を対象としています。こちらも実践形式です。BLSよりも覚えることが多く、アルゴリズムをしっかりと覚えてから講習会に臨みましょう。アルゴリズムを知っておくと救急外来での患者さんへの対応がスムーズになるので受講することをお勧めします。
料金は受講料36300円、教科書代8000円程度。(2019年10月現在)。所要時間は1日半。資格の有効期間は2年間。
近場だと札幌で行われることが多く人気も高いので早めの受講を。

●JPTEC(受講料、教科書代等の補助あり)
すべての病院前救護にかかわる人々が、習得すべき知識と体得すべき技能が盛り込まれた活動指針として発足したもの。
主に、病院前救護を担当する救命士が受講の大半を占めます。
実践を通じて学んでいく形式で、病院外で倒れていた人等に対してどう対応するかを学びます。研修医が実際に使う場面は少ないと考えられますが、傷病者への初期対応等が学べ、また救命士の方が病院に運ぶ前にどのように対応していたのかがわかり相互理解につながるため、受講をお勧めします。私はこの講習会で救命士の方と知り合いお互いの仕事の役割を理解し合えたため、診療に役立っています。
受講料10000円。教科書代3500円。(2019年10月現在)。
所要日数は1日。資格の有効期限は3年間。
講習会は北海道、全国各所で行われています。

●JMECC(受講料、教科書代等の補助あり※当院のコース参加の場合)
日本内科学会が発行している内科救急診療指針です。
日本救急医学会策定のICLSを組み込み、さらに内科領域の
救急の実際を念頭に策定されたプログラムです。
内科救急を念頭に実戦形式で学びます。例えば、アナフィラキシーの対応や喘息発作への対応、急性心不全への対応等を主治医になった想定で行います。医療現場にいると、急変患者には必ず出会うので習得しておきたいものです。そして何よりも教科書がわかりやすい!!図などを使用し簡潔に説明されているため、教科書を開けば、すぐに何をすれば良いかがわかります。内科にならなくても受講する価値は大いにあります。受講料は受講する場所によって変わるようです。私が参加した当院での講習会は参加費10000円でした。
教科書代8000円程度。(2019年10月現在)。
所要時間約9時間。資格の有効期限なし。
講習会は当院をはじめ北海道、全国各所で行われています。

●JATEC(受講料、教科書代等の補助あり)
日本外傷学会、日本救急医学会が主催している外傷初期診療ガイドラインを学ぶ講習会です。詳細に関しては、私の同期の研修医であるY先生が体験談を基に記載して下さっているので参考にしてみて下さい。Y先生は20回目の正直で参加できたそうですが、私は運よく2回目の応募で受講資格を得ました(笑)来月受講してきますね…!

●NCPR(受講料、教科書代の補助なし)
日本周産期・新生児医学会が主催している新生児蘇生法を学ぶための講習会です。私は小児科領域を志していることもあり、研修期間に学んでおこうと思い講習会に参加しました。(最終的に児童精神科という領域を目指すことにしたため将来は使わないかもしれませんが受講した段階でははっきりと方向性を決めていませんでした。)
講習会は普段、新生児を診療している小児科Drから蘇生法や新生児の特徴を学びます。人形を使う模擬実習が主ですが、新生児科の先生から実体験を含め直接ご指導頂けたため非常に有意義な講習会でした。もし興味がある方がいらっしゃれば、旭川市内だと旭川医科大学等で行われているため参加してみてください。
受講料3000円程度。教科書代4500円程度。
所要時間約5時間。(2019年10月現在)。
資格の有効期限は3年間。

●PALS(受講料、教科書代の補助なし)
BLS,ACLSと同じくAHAが主催しているもので小児患者の急変に対してどう対応するかを学ぶための講習会です。受講料が高額であることと、なかなか開催しておらず機会を逃しがちなこと、BLS等の資格を持っていないとそもそも受講できないこと(受講資格などの詳細はホームページでご確認ください)から、受講には躊躇してしまうかもしれません。
受講してみての感想は、受講する価値は十分にあると思います。私はPALSを受講してから心停止の小児患者を目の当たりにしましたが、PALSを受講していたため、どのように評価してどういった対応をすべきか、おおよその流れは把握していたため、実際に小児科Drが行っている処置の意図や効果がすんなりと頭に入ってきました。急変時に慌てないためにも事前に学ぶことは重要だと感じた瞬間でした。
小児領域を志している方はぜひ受講してみてください。
受講料45000円。教科書代20000円程度。
所要時間は約2日。(2019年10月現在)。
資格の有効期限は2年間。

また資格ではありませんが、当院ではフライトドクター研修を行うことができます。
OJT(見習い)として出動要請があった場所にフライトドクター、フライトナースとともにドクターヘリで向かいます。当院の研修では2年目救急科ローテーションの際に希望すれば、フライトドクター研修を行うことができます。(ただし、冬の期間は行っていません)
ドクターヘリ研修ができる病院も珍しいため貴重な体験ですよ!山Pみたいに空を飛びたくありませんか??(笑)
私は救急科志望ではありませんがせっかくの機会なので搭乗させて頂きました!
皆さんも興味があればぜひ希望してください。

長くなりましたが、当院の研修で取得できる資格や私が自主的に取得した資格、貴重な経験などを記載させて頂きました。将来どの診療科に進んでも役に立つと思います。
当院での研修を、少しでも考えている方はぜひ一度見学に来てみてください!!

2019年10月  旭川赤十字病院初期研修医2年目 荒嶽達也

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