初めまして。1年目初期研修医のKです。
研修医を始めてやっと半年を過ぎ、救急外来でも少しずつできることが増えてきました。
…と書きたいところですが、半年間を振り返って正直に言うと、自信のないことばかりでした。特に急変時の対応は頭が真っ白になってしまい全く動けないこともしばしば。指導医の先生や手慣れた看護師さんに促されるままマスク換気したり血ガスをとったり、オーダーを入れたり…
そんな中で支えになっているのが、優秀で頼れる2年目の先輩の存在です。いつも的確に指導してくださり、終わった後には優しくフィードバックをしてくれます。「こういうときは〇〇を確認して」「こういう時は自分がこの役割をやるんだよ」と、実践的で心強いアドバイスばかりです。中でも、「声を出して自分の考えを共有すればチームが動きやすいよ。声を出すと、自分だけ認識がずれていることにも気が付ける。わからないことや間違えることを恥じて一人で誤った方向に進んで、患者さんの害になるのが一番よくない」と教えられて以来、怖がらずに声を出すように心がけています。もちろん、まだまだ至らないところばかりですが、実際に口に出すことで周囲に助けてもらえることも多く、少しずつ前進できている気がします。
また、旭川赤十字病院では救急対応に関する研修の機会が非常に豊富です。私は6月にICLSコース※1を、8月にJMECC※2を受講させていただきました。ICLSやJMECCでは、心停止時の対応をはじめとする救急初期対応を体系立てて学ぶことができます。シミュレーションを繰り返し行い、実際に胸骨圧迫・気道確保・薬剤投与の手順を体で覚えられるのはとても貴重な経験です。最初はシナリオ通りにすら動けず焦りましたが、何度も練習を重ねるうちに少しずつ動けるようになる感覚を覚え始めています。
シミュレーションでできないことが、実臨床で突然できるわけがありません。だからこそ練習の場で繰り返し手を動かし、声を出して、失敗を経験しておくことが何よりも重要だと感じています。
まだまだ救急の現場では頼りない存在ですが、先輩や指導医に助けられながら、少しずつ成長を実感できるようになってきました。これからも小さな経験を積み重ねて、いざという時に動ける自分になれるよう努力していきたいです。
そして何より、この病院にはそういった努力を支えてくれる研修環境があります。だからこそ、救急対応を学びたい人にもおすすめできる研修先です。
以上、研修医Kでした。
※1)ICLS;Immediate Cardiac Life Support→突然の心停止に対する最初の10分間のチーム蘇生を学ぶ講習会
※2)JMECC;Japanese Medical Emergency Care Course→内科救急に必要な基本的アプローチを学ぶ講習会
