みなさんこんにちは。旭川赤十字病院の研修医2年目の幸髙です。
私から当院の初期研修プログラムの特徴の一つでもあるドクターヘリのOJTに関して私の体験も交えてお話させていただきます。
当院は平成21年より道北ドクターヘリの基地病院として、道北圏・北空知・紋別地域の患者さんの対応にあたっています。普段は当院(または、旭川医科大学病院)の麻酔科や救急科の医師および看護師が搭乗し、救急業務にあたっていますが、研修医も希望すれば搭乗することが可能です。
救急科などに進むことがなければドクターヘリにはなかなか乗る機会がないと思いますのでとても貴重な機会になると思います。
具体的なお話をすると搭乗できるのは研修医2年目になってからです。当院のプログラムでは2年目で必ず救急を1か月選択することとなりますので、この1ケ月でOJTが実施されます。
チャンスは基本的には2回(2日)です。チャンスと申しますのは、ヘリコプターという特性上わずかな天候の変化でもフライトが危険と判断されればキャンセルされますし、また患者さんがいてのドクターヘリですので要請がなければ飛ぶことができません。
ですので、その時によって状況は変わります。多い人では1日3回飛んだという日もあれば1回も飛ばなかったという日もあります。
救急要請の内容はさまざまで私の場合は「伐採していた木の下敷きになってしまった」という内容でしたが、そのほか農作業中の外傷、熊外傷、交通外傷なども経験した研修医もいます。もちろん外傷に限らず、脳卒中や心筋梗塞など内因性疾患の患者さんもいます。
OJTの1日の流れは、まず朝一緒に搭乗させていただく上級医の先生、看護師の方、通信センターの方、整備士さんで通信センターに集まりミーティングを実施、その日の天候状況などフライトに関わる情報を共有します。その後、ヘリの物品の点検を行い朝の業務は終了です。その後は基本的に要請があるまで待機となります。業務終了後、最後に全員でミーティングをし、研修は終了となります。
私はコードブルー世代真っ只中なので、すべての経験が感動にあふれていました。
フライトスーツに身を通した時の興奮、離陸の瞬間の緊張、ヘリから見下ろす北海道の街並み、すべてが新鮮で忘れられない経験となりました。
私は患者さんの対応にあたることはありませんでしたが(先ほどお話した外傷の患者さんは陸送のほうが早いとの判断で、途中で引き返すことになりました)、OJT体験を希望してよかったと思っています。
是非皆さんも当院初期研修医になって、ドクターヘリOJTに参加してみてください!