はじめまして、研修医2年目のBです。僕も1年間某大学病院で研修をし、2年目からたすきがけ研修で旭川赤十字病院に勤務しています。
たすきがけ研修の制度や救急研修については以前のT先生の日記をぜひ読んでください。
僕は志望科である消化器内科での生活を書き連ねたいと思います。
当院の消化器内科は、消化管、胆・膵、肝臓の3つの専門グループに分かれています。月間入院数は100を超え、それぞれのグループは毎日20人前後の入院患者様の治療にあたります。同時に健康診断の内視鏡検査も毎日行っており、忙しい科いわゆる「ハイパー」と呼ばれる科です。大学病院と市中病院では来院される患者様の疾患も異なってきます。
消化器内科での主な仕事内容は、患者様の『回診』、『カルテ』、『薬剤の処方』、『内視鏡介助』を行います。それぞれについて説明していきます。
まず『回診』についてですが、消化器内科には老若男女、様々なバックグラウンドを持った方が入院しています。最善の治療を行いながら、その方に合った治療を選択していきます。その際重要なのが回診時、どのような方なのか把握することです。そうすることで実は自分では関係ないと思っていたことが現在治療している疾患に通ずることもあります。
次に『カルテ』ですが、ここでは患者様のバイタルや身体所見を記載する一方、自分なりの疾患に対する考えや、今後の治療展望を考え記載します。もちろん上級医からフィードバックももらえます。自分が常に主治医になったつもりで記載するよう心がけることが大事だと教わりました。
『薬剤の処方』については、患者様の不足している薬剤であったり、諸症状に合わせ、かつ患者様の状態に合った薬剤を考えてオーダーします。様々な薬剤を服用している方が多いので、飲み合わせなど注意を払いながら処方しつつ、薬剤の勉強も忘れずにします。
次から話すのが当院の消化器内科の醍醐味になります。
『内視鏡介助』は、内視鏡検査を行なっている医師の隣に立ち、内視鏡器具、例えば生検鉗子であったり、EMRの時使用するスネアなど多彩な器具を使用し、様々な検査を行います。一緒に内視鏡画面を見ながら、先生が何をしたいのか、次に何を行うかを予想しながら行動します。様々なアプローチを間近で学べるとても良い機会です。
僕は消化器内科に進むことを決めているので、これらの業務にさらに内視鏡検査もさせてもらっています。まず模型で何度も練習し、先生方の内視鏡検査を見学し、上級医が検査施行可能と判断したら、鎮静剤を使用し痛みがなるべく少ない状態の患者様に内視鏡検査を行います。最初は患者様に苦しさを感じさせないようにできるだけ早く遂行することを目標に行います。ある程度件数を施行したら、病変を自分で診断できるよう努めます。その後、上級医からフィードバックをもらい、どうすればよりよくできたか考えて次に生かすようにします。
このように患者様にも協力をいただきながら、学ぶ機会をいただいています。
業務内容について多く書いてしまいましたが、もしかしたら「大変かも?!」と感じる方もいるかもしれません。確かに研修としてはハードではありますが、それ以上に学びが多く、それを支えてくれる上級医の先生方の尽力の賜物です。「腹痛」はコモン疾患であり、医師である上で切り離せない症候です。
ぜひ旭川赤十字病院で研修を行う方は、消化器内科を研修してみてください。
