先進低侵襲・ロボット手術センター
- 当院では2022年3月より手術支援ロボット「ダヴィンチX i」による手術を開始しました。外科、呼吸器外科、泌尿器科においてダヴィンチXiを用いた手術を行っており、2025年12月までに累計852件の手術を施行致しました。
- 2025年のダヴィンチ手術件数は255件であり、道北地区最多の症例実績です。
- 上記手術件数は北海道内において屈指の症例数であり、患者様にさらに先進的な体に優しいロボット手術を提供していくために当院では2025年12月に先進低侵襲・ロボット手術センターを開設し、日々、努力をしています。
- 次世代のロボット手術を担う人材育成(医師・看護師・臨床工学技士)も積極的に行っていきます。
- 当センターでは手術指導者(プロクター)認定資格を所有した医師が複数在籍しています。
- ダヴィンチ手術に関する学会発表・論文発表も積極的に行っており、医学の発展に貢献します。

センター長挨拶
当院は地域中核病院として、これまで救急医療をはじめとする急性期医療、専門診療、がん治療など幅広い医療を担い、地域医療機関の先生方と連携しながら診療体制の充実に努めてまいりました。近年、疾患の高度化や合併症を有する症例の増加に伴い、より精緻で安全性の高い治療体制の構築が求められております。
このような背景のもと、当院では2022年より手術支援ロボット「ダヴィンチXi(da Vinci Xi Surgical System)」を導入し、外科、泌尿器科、呼吸器外科手術における低侵襲医療の発展に努めてまいりました。このたびロボット・低侵襲手術の、各診療科の垣根を超える連携・情報共有と更なる発展を目指し、ロボット手術センターを開設いたしました。ロボット支援手術は、術者の高度な技術とロボットの持つ拡大視野・手振れ補正機能・多関節機能を融合させることで、従来の開腹・開胸手術や腹腔鏡手術と比較して、より精密で安定した操作を可能にします。その結果、出血量の軽減、術後疼痛の軽減、早期回復などが期待され、患者さまの身体的負担の軽減につながります。
当センターでは、専門的な研修を修了した医師を中心に、麻酔科医、看護師、臨床工学技士など多職種が一体となり、安全管理体制を徹底しております。術前カンファレンスから周術期管理、術後フォローアップに至るまで一貫したチーム医療を実践し、安心して治療を受けていただける環境を整えております。
また、地域医療機関との連携をより一層強化し、紹介・逆紹介を通じて高度医療を地域で完結できる体制の充実を図ってまいります。ロボット手術が適応となるかどうかを含め、治療の選択肢やそれぞれの利点・課題について丁寧にご説明し、患者さま一人ひとりに最適な治療をご提案いたします。
今後も技術の研鑽と医療の質の向上に努め、地域の皆さまに信頼される医療拠点として、安全で先進的な外科医療を提供してまいります。

副センター長
宮本 慎太郎(泌尿器科)- 現在当科では、保険適用のある泌尿器科悪性腫瘍手術はすべてロボット手術で行うことが可能です(前立腺全摘、膀胱全摘、腎部分切除、腎摘除、腎尿管摘除)。ロボット手術は従来の手術方法よりも体への負担が少ないと言われています。当科では一般的に行われているロボット手術よりも更に負担を少なくするために、手術創を小さくする、創の数を減らす、縫合の糸を工夫するなど、様々な取り組みを行っています。今後も高い根治性と安全性の両立を軸に、生活の質(QOL)の向上を目指した手術を行って参ります。

副センター長
山本 和幸(外科)- 当院赴任前より北海道大学病院で消化器癌に対するロボット手術の研鑽を積んでまいりました。大腸癌・胃癌を中心に300件以上のロボット手術の執刀・手術指導経験があります。全国的に見ても当院のロボット手術は合併症が少なく良好な手術成績となっております。初診を忘れることなく、ロボット手術の利点を活かした質の高い安心・安全な外科治療を地域の皆様にお届けできるよう努力を続けてまいります。ご不明点などはお気軽に担当医にご相談ください。
- 手術室看護師長
西澤 佳代 - 当院は旭川の中でもダヴィンチXiを最も遅く導入しました。ダヴィンチXiは手術に関わる医師、看護師、臨床工学技士全員が専門の学習とテストを終えていなければなりません。また。手術に関わるのは看護師である事がメーカーから推奨されております。当センターでは患者さんに安全なロボット手術を提供するため、手術に関わる全ての看護師が必要な研修を終えております。どうぞ安心して治療をお任せ下さい。
- 臨床工学科技師長
貝沼 宏樹 - 臨床工学技士は、生命維持管理装置をはじめとする医療機器の操作・管理を担う医療機器の専門職です。当センターでも、高度化していく医療機器を安全に使用できる環境を整えるなど、手術の円滑な運用の一翼を担っています。これからも医師をはじめとする多職種と連携し、安心・安全なロボット手術の提供に貢献してまいります。
手術支援ロボット「ダヴィンチXi」

当院では2021年12月に最新鋭の手術支援ロボット「ダヴィンチXi」を導入しました。導入してから医師・看護師・臨床工学技士からなるチームを結成し、地域の皆様へ最善の先進医療を提供できるように十分な準備期間をかけて院内体制を整え、2022年3月から運用を開始しました。
ペーシェントカートと呼ばれるロボット本体とヴィジョンカートという助手用のモニター、サージョンコンソールと呼ばれる操作台で構成され、ロボット本体には3本のアームと1本のカメラが装着されています。鮮明な3Dカメラで体内を立体的に映し出し、手術を行います。手術支援ロボットでは手術機器の先端に関節が7個あり270°の可動域を有するため、執刀医の指・手の動きの通りに操ることが可能です。また、執刀医の手の震え(カメラで言う手ぶれ)が自動的に取り除かれて手術機器に伝達されます。これにより繊細かつ正確な手術操作が可能となります。


術者側の操作は直感的で手元の動きをアームの小さな動きに反映したり、手ぶれが伝わらなかったり、術野を拡大して観察できたりと従来の内視鏡外科手術に比べて、より精緻な手術が可能になります。それは手術を受ける患者さん側に以下に挙げるメリットが期待できます。
メリット1:術中の出血量が少ない
術中の出血量は開放手術と比べると極めて少量で、輸血する例はほとんどありません。
メリット2:開腹手術と比べると極めて小さい傷口で手術が可能
メリット3:術後の痛みが少ない
メリット4:回復が早い
メリット5:臓器の機能を温存しやすい
病名や患者さんの病態によって適応になる場合とならない場合があります。
詳しいことは主治医へご相談下さい。
導入している診療科
ダヴィンチ手術 適応疾患
- 外科:胃癌、大腸癌、食道癌
- 呼吸器外科:肺癌、縦隔腫瘍
- 泌尿器科:前立腺癌、膀胱癌、腎癌、腎盂尿管癌
ダヴィンチ手術の費用について
- 全て保険診療で行えます。
- 手術入院費用は加入している保険、負担割合、合併症、入院期間などによります。
- 高額療養費制度により実際の負担額は減額されます。他の腹腔鏡・胸腔鏡手術とダヴィンチ手術に負担額の差が出ないことが殆どです。
当センターの手術指導医(プロクター)
- 外科:山本 和幸(胃・大腸)、桒原 尚太(大腸)
- 呼吸器外科:福永 亮朗
- 泌尿器科:宮本 慎太郎
ダヴィンチ手術を受けられる患者様を専門性の高い経験豊富な
医師・看護師・臨床工学士がサポートします

先進低侵襲・ロボット手術センターメンバー